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代表メッセージ

Message

100年目の南国酒家を目指して―
社員一人ひとりのおもてなしの心とチャレンジ精神を結集し、
お客様から信頼されるレストランであり続けます。

2021年、創業60周年の節目を迎える南国酒家は、「日本の気候風土にあった中国料理」をテーマに、日本ならではの素材や味覚を取り入れた中国料理を追求しながら進化を続けてきました。飲食業界をはじめ、世の状況がめまぐるしく変化し、人々のニーズも多様化する昨今。南国酒家は、どのように未来を築いていこうとしているのか―。第五代社長・宮田順次がその想いを語ります。

第五代社長・宮田順次

”日本の、美味しい中国料理”の理念を再定義。

食材からおもてなしまで、
南国酒家だから提供できる価値を
見つめ直しました。

料理

企業理念「日本の、美味しい中国料理」の策定に至った背景

南国酒家では、これまでも日本の気候風土に合った中国料理をコンセプトとしてきましたが、人々の嗜好が多様化するなか、次第に「日本の気候風土に合う」という基準だけでは、南国酒家の目指す方向性を捉えきれなくなっていました。
2010年に私が社長に就任し、新しい経営体制となりましたが、そこでまず取り組まなければならないと考えたのが企業理念の明確化です。社員全員にアンケートを取り、南国酒家の目指す姿、社員が大切にしたい想いなどを汲み取り、半年ほどかけてメッセージとそこに込める想いを再定義しました。
そこで生まれたのが「日本の、美味しい中国料理」という言葉です。この言葉には、私たちが「これこそが日本の中国料理」と、自ら信じる料理を追求し続けていくという誇りと決意が込められています。

「日本の、」に込めた想い

「日本の、」という言葉は、単に日本の食材を使うという意味だけではありません。「日本人の繊細な味覚によって磨かれた中国料理」「日本ならではの、おもなしの心が行き届いた店づくり」など、日本文化に基づいた南国酒家ならではの独自の価値を追い求めていくという想いが込められています。
この理念を実践するため、私は社員とともに、南国酒家の食材から使用する調味料まで、大幅な見直しを図りました。例えば、お店で使用する塩やしょうゆなどの調味料は、長年使ってきたものが慣例化し、「なぜその塩を使うのか」誰も答えることができませんでした。そこで私は全国各地の調味料を取り寄せ、社員とともに一つひとつ味を確かめ、南国酒家の料理にあう調味料を改めて選び抜きました。
また食材についても、仕入れから大きな改善を図りました。例えばネギは、年中使う野菜ですが、収穫時期によってその味も変化します。そのため、ひとつの仕入れ先に固定するのではなく、1年のなかで産地を変え、四季を通してもっとも当店の料理に合う野菜を仕入れられるよう工夫しました。

このように、料理の基本となる調味料や食材から見直しをしたことは、私たち自身が「これこそ日本の中国料理」と胸を張って言えるよう、理念を追求した結果です。私たちはこれからも、「日本の、美味しい中国料理」という理念に込められた想いを見つめ、南国酒家だから提供できる価値を追い求めていきたいと思います。

全国の地域食材を活かした「おいしいものニッポン」を実践

この理念を体現するために続けてきた、もうひとつの大切な取り組みが「おいしいものニッポン」です。
これは、日本全国の地域食材をテーマに、都道府県とタイアップを組み、新たな食材を発掘して、その料理を提供していく取り組みです。47都道府県から1県ずつ、年間2回ほどコツコツと活動を続け、2021年時点で半数以上の都道府県とのコラボレーションを実現しました。
私たちは、このような活動を通じて、お客様に日本の素晴らしい食材との出会いを提供するだけでなく、ふだんあまりスポットの当たらない地域の優れた食材に光を当て、地域産業の発展にも貢献していきたいと考えています。

日本の心は、おもてなしにも

「日本の、美味しい中国料理」は、料理の味だけで完成するものではありません。日本ならではのおもてなしの心に基づいた、あたたかな接客やサービスがあってこそ、お客様に「また行きたい」と思っていただける店を作り上げられると信じています。
アメリカやヨーロッパでは、飲食店のサービスはチップ制です。しかし、日本ではチップの制度がなくとも、お客様に対し、サービスを提供する心が根付いています。私たちはこの日本ならではの「おもてなしの心」を高め、「また南国酒家に行きたい」と思っていただけるような付加価値を提供していきたいと考えています。

社員一人ひとりが主体性を持って
活躍できるステージを作る。
それが私の役割です。

シェフ

一人にできることは限りがある

このように、企業理念を改めて定義した背景には、社員全員が目指す方向性を一致させたうえで、それぞれが主体性を持って活動してほしいという想いもあります。おかげさまで当店は、60年の長きに渡り、事業を継続・発展させることができましたが、これから先、100年続く店を目指すためには、経営者一人のワンマン体制で実現できることは限られていると思います。
南国酒家60年の歴史をなかでは、親・子・孫の三世代に渡って当店をご利用いただくお得意様も多くいらっしゃいます。社員にとったアンケートでは、そのように長くご愛顧いただけるお客様からの「信頼」を大切にしたいとの声が多くあがりました。このような、お客様を想う社員の自主的な気持ちを尊重し、社員が自ら活躍できる場を作ることこそ、私の最大の役割だと思っています。
100年目の南国酒家に向けて、進化・成長を続けるために、社員の「やりたい」を応援し、ボトムアップ型の組織を作る、それが私のミッションです。

感謝の心を忘れずに。
変化の激しい時代だからこそ、
お客様から“信頼される”レストランであり続ける。

店内

今だからこそ伝えたい、飲食業がもたらす価値

新型コロナウィルス感染症の拡大を機に、飲食業界は大変困難な状況に陥っています。しかし、このような状況だからこそ、レストランが人々にもたらす喜び、人と人のあたたかな繋がりは、お金には換えられないものであり、私にとってプライスレスなビジネスであると、今改めて実感しています。
このような時代にあって、今、もっとも大切にしなければならないことは、お客様から信頼される安心・安全なレストランを運営することです。そのためにも、私たちはお客様と社員の安全の確保を最優先に考え、感染症対策に徹底して取り組んでいます。
これらから先、困難な状況に打ち勝つためにも、社員一人ひとりの力の結集が非常に重要な時期となります。なにごとにも感謝の心を持ち、お客様からの信頼を裏切ることなく、期待以上のパフォーマンス・質・バリューを提供し続ける。
―その想いが未来を拓き、100年続く南国酒家を支えるものと信じています。

代表 代表

株式会社南国酒家 代表取締役社長

宮田順次

大学卒業後、大手不動産に入社。4年後に退社し、南国酒家に入社。
不動産部門と飲食店部門、両方を経験し、2010年2月、同社の代表取締役に就任。
就任と同時に「おいしいものニッポン」企画を立ち上げ、全国の都道府県とタイアップし、各地の食材の普及を精力的に進める。
2012年、農商工連携の認定事業として日本産干しアワビの国内普及事業を発足。
東北産の蝦夷アワビを干した干しアワビを『ふくあわび』と名づけ、ブランド化。
中国料理のみならず、フランス料理、和食などの汎用性や、商品化に向けての研究を重ねる。